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おてぷり通信(1月1日号)
vol.11 <お天気プリンセス:YOSSY> 一覧はこちら
 世界に1つだけの冬の花
『雪は天から送られた手紙である』

と、言ったのは、今から60年前に実験室で人口雪を作るのに成功した、世界の雪研究の第一人者、中谷宇吉郎博士です。

雪の結晶は、落下しながら通過する大気の温度や湿度によってその形を変えていきます。
その形は千差満別で、キラキラと輝く結晶の形から、地上にいながらにして上空の気象条件を推測できるのです。

中谷博士はここから、雪は天から送られた手紙である…といったのでしょう。
 「六花」のひみつ
雪の結晶は、別名『六花』といわれるように、六角形をしています。では、なぜ全ての結晶が六角形なのでしょうか?
雪結晶は、空気中の水蒸気から形成されていますが、この水蒸気の水分子は、図1ような形をしています。

この水分子が結合するとおのずと図2のような六角形に成長していくため雪結晶は大きさにかかわらず六角形をしています。
 雪結晶の誕生
では、雪結晶はどのように形成されるのでしょうか?

上空は高いほど気温は低く氷点下となっています。そのとき、大気を浮遊する物質の周りに水蒸気が付着し凍ったり・凍った水蒸気(氷晶)が付着しできます。

さらに落下しながら、周囲の水蒸気や氷晶がくっつきこれらの過程を繰り返すことにより雪の結晶が大きく個性的な形に成長していきます。
 雪結晶の形
では、気温や水蒸気の供給量により形が変わる雪の結晶は何を表しているのでしょうか?

雪結晶の形は、中心はより高いところの大気状態を表し、外側は下層の大気状態を表します。

さて、図3は、水蒸気の供給量と気温との関係により雪結晶の形をあらわしたダイアグラムです。またこのダイヤグラムから水蒸気の供給量が多いほど複雑な形になることがわかります。

中心に角柱があり周りに花びらのような樹枝結晶をつけた雪結晶Aは、中心の角柱は上空2000〜3000mの-25℃付近で成長し、周りの樹枝結晶は-15℃前後のところで成長したことがわかります。

続いて、Aと逆になっている雪結晶Bは、中心の樹枝結晶は-15℃付近で成長し落下しながら-10℃付近で周囲に角柱をつけたと考えられます。

このように、結晶の形から上空の大気の状態を推測することが出来るのです。
さて、都会や日本の太平洋側では結晶の形が見られないボタン雪が降ることが多いようです。

ボタン雪とは複数の雪結晶が集まってできた雪片(雪結晶の塊)です。地上付近の気温が0〜3℃と高いため落下しながら複数の結晶が結合するのです。

大きい雪片は雪結晶が100個も集まっていて大きさは10cmになるものもあるそうです。
 天から送られた手紙
このように、上空から落下しながら成長する雪の結晶や雪片は、その上空の気温や水蒸気の供給量をを表しています。

地上にいながらにして上空の気象状態を推測することが出来るのです。

まさに『雪は天から送られた手紙』なのです。
このシーズン、あなたの住む町の雪や、スキー場の雪を手袋で受けてみてください。
そして、世界にひとつしかないあなたの手のひらの雪を眺めて、
上空の大気状態を想像してみてください。
世界に1つだけの雪の花びらの物語ができるかもしれませんよ。
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