ぶどうの収穫から2ヶ月ほどで飲まれるヴァン・ド・プリムールの魅力は、なんと言っても、 若さあふれるフレッシュでフルーティな味わいと、解禁日からクリスマスまでという飲み頃の時期の短さです。 そして、その代表選手が、日本でもおなじみの“ボジョレーヌーボー”です。 この“ボジョレーヌーボー”は、生まれも育ちもフランスの南西部のブルゴーニュ地方、リヨンという都市より北に広がるボジョレ地区。 ガメイというぶどう品種から作られる赤ワインが有名で、ロゼワインも作られています(白ワインは作られていません)。
今や世界中で解禁日が待ち望まれるようになった“ボジョレーヌーボー”、 もともとはその年のぶどうの出来栄えを見るために作られるワインの新酒で、 ボジョレーの人々の中で親しまれていた地酒でした。あるとき、一旗上げようとパリの都会へ出た“ボジョレーヌーボー”は、 その存在が知られるようになる一方で、新酒の販売の速さの競争に巻き込まれ、 粗悪なものが出回るようになって行きました。 これではいけないと1967年、フランス政府が11月15日を解禁日と統一、 その後、日にちでの固定は不都合がでてきたため、『11月の第3木曜日現地時間午前0時』に改正されました。 “ボジョレーヌーボー”が日本へ渡ってきたのは、ちょうどバブル期に差し掛かる1980年代の頃。 新酒という響きが初物好きの日本人の心をつかみ、本場より時差の関係で8時間も早く解禁日を迎えるという話題性もあって、 四季を楽しむ日本のイベントの一つとして根付き、根強いファンをもつワインとなったのです。
ワイン品種のぶどうが好む場所は、年間の平均気温が10℃〜 20℃で、北半球は北緯30〜50度、南半球は南緯20〜40度の季節が巡るところ。 低緯度の暖かい地方では、ぶどうの糖度が高く太陽の恵みいっぱいで情熱的なワインに仕上がり、 高緯度の涼しい地方では、ぶどうの糖度は低くキリリとしたクールビューティーなワインに仕上がります。 ワインの原料となるぶどうの収穫された年のことをヴィンテージといいます。 フランスワインでは、このヴィンテージが大切で、バッカスの気まぐれか、 お天気マジックで極上の仕上がりとなったワインのヴィンテージは、特にグレート・ヴィンテージと称され、 人の心を惑わすほどの美酒です。